日本人と外国人は、ライフスタイルの違いから、住宅の間取りの設計が基本的に違います。日本人にとって住宅は気楽にゆったりとくつろぐことができるように設計されています。気楽にゆったりとくつろぐためには、ひと目を気にしなくても良い間取り設計が必要になります。そのため、玄関に上がり框があり、寝室とリビングは他人が見えないように壁で区切られています。
日本人の住宅で、トイレが2個以上ある理由は、トイレの場所まで行くのが「遠い」と不便だからです。160㎡以上あって、細長い間取りの場合、端から端までの動線が長すぎるので、トイレを2か所作る場合があります。上の写真の間取り(大阪市北区、180㎡)が、この例です。
間取りが160㎡以下でも、トイレが2つある場合があります。それは、主寝室の中にトイレを設置しているケースです。主寝室で夜間睡眠を取っている時に、トイレがすぐ近くにあると便利です。この場合も、トイレが2つあある理由は、トイレの場所が「遠い」からです。下の写真の間取り(大阪市福島区、120㎡)が、この例です。
戸建の場合は、2階~3階建てになるので、階段で上下移動するのが「遠い」ため、各階にトイレを設置しますので、2個以上になります。戸建住宅は、大阪の中心部ではなく、郊外に立地します。この場合も、トイレが2つある理由は、トイレの場所が「遠い」からです。下の写真の間取り(大阪府吹田市の戸建て住宅、140㎡)が、この例です。
大阪市内の都心部のタワーマンションの間取りは、年々広さが小さくなる傾向があります。タワーマンションは、駅に近く、買い物が便利な立地にあるので便利な場所という長所があります。タワーマンションは、共用部分(エントランス、応接スペース、ゲストルーム、パーティールーム、スポーツジム等)のスペースを広く取ります。一方、専有部分のスペースを狭くなります。下の写真の間取り(大阪市北区「プラウドタワー」新築、70㎡)が、この例です。