不動産を選ぶ時には、目に見える物と、目に見えない物の、両方を見る必要があります。「目に見える物」というのは、建物などハード面です。「目に見えない物」というのは、その物件に入居した後に受けることのできる人間によるサービス面です。
賃貸アパートの場合は、不動産会社とオーナーによる管理サービスです。設備が故障した時に、迅速な対応をしてくれる物件がありますが、お客様へのクレーム対応が遅く何週間もかかる物件もあります。長時間待たされるのは、非常に苦痛です。不動産会社が、迅速な対応をしてくれると、非常に住み心地が良いものです。
また、不動産会社が大企業の場合は、無難かもしれませんが、個人的な人間関係は生まれません。システム化されたマニュアル通りのサービスは、それほど感動しません。数年すると担当者が変わります。長期的な人間関係はありません。むしろ小さい不動産会社の方が、人間的な暖かさがあります。また、小さい会社の方が、実は、小回りが利き、大組織の会社よりも、顧客対応が早い場合があります。「顔が見える」地域密着型の不動産会社が良いと思います。
建物の大きさなどハード面にお金をかけすぎて、サービスのソフト面にお金が少なくなると、「目に見える物」は成功したかのように思えますが、「目に見えない物」に不満が生じます。むしろ、ハード関連にお金をかけずに、ソフト関連にお金をかけた方が、結果的に満足度は圧倒的に高くなると思います。人間のサービスに勝るものはないからです。