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冬のふとん

By | インテリア

今年の夏は大変暑かったですが、この10月になって気温が徐々に下がり、今週から急に寒くなって参りましたね。そこで、お布団を冬用に調整する必要があります。夏用ふとん→秋用ふとん→冬用ふとん、と調整する方法がありますが、これだけ気温が急に下がるのでしたら、夏用ふとん→冬用ふとん、と一回の調整で良いと思います。

さて、IKEAのふとんについて、説明いたします。IKEAのふとんは、あたたかさを、〇印で表示しています。青色の〇印は「夏用」という意味です。赤色の〇印は「冬用」という意味です。〇印の数は、そのあたたかさのレベルを示しています。赤色の〇印が1つのふとんは、秋用に適しています。赤色の〇印が3つあるふとんは、とても暖かい冬用のふとんです。

IKEAのふとんは、青色の〇印1つのふとんと、赤色の〇印1つのふとんを、合わせて、あたたかい冬用のふとんにすることができるように設計されています。夏用ふとん+秋用ふとん=冬用ふとん、というわけです。

日本はこれから急に気温が下がって来ます。気温の変化に身体がついていけずに、体調を崩すことがあります。寒い冬に備えて、ふとんをあたたかくしてくださいね。

スケルトンリフォームは車のオーバーホール

By | インテリア, 不動産

5月6日までの予定だった緊急事態宣言を、政府が延長する調整に今日入ったと言っています。赤坂の飲食店は、30店舗が閉店に追い込まれたらしく、経営をしている方は、みなさん大変だと思います。なかなか感染者数が減らず、例え感染者数が今減ったとしても、第二波が来るなどと言われています。何か一気に解決する方法はないものか、と期待したいところですが、なかなか簡単には減らすことができないようです。

車には「オーバーホール」という修理方法があります。通常の修理ではできないことを、機械を分解して、掃除したり修理したりします。エアコンにも、専門業者に頼めば、日常のフィルター清掃だけでなく、エアコンの機械を分解して、洗浄してくれます。分解することで、機械の場合は、非常に綺麗にすることができます。

住宅や店舗や公共の建物などを、オーバーホールすれば、車やエアコンの分解洗浄のように、ウィルスも絶滅してしまいそうな気がします。不動産を、分解して、バラバラにして、洗浄して、もう一度組み立てる。実際に、スケルトンリフォームの作業をしていると、古くて汚い不動産を、オーバーホールすることができるということが分かります。

コンクリートのマンションでも、日本の場合は、木の柱、木の板、木の巾木、など、木を縦横に組んで作られています。木は、あちこちに隙間や、空間があります。その空間に、虫が繁殖しているケースが実は多いのです。カビも、湿気の多い浴室付近には、天井裏など見えないところで繁殖しています。これらの汚染を除去するためには、内装を分解するとできます。

新築マンションは、その点、安心できます。新品の建材を使っているので、虫やカビに汚染されていない、と信じて大丈夫でしょう。そのため、新築マンションに拘られる日本人が依然として多いのは、このような理由があるからだと思います。

しかし、中古マンションでも、スケルトンリフォームをすれば、汚染を100%完全に除去することが可能になります。

玄関に洗面台を設置して、外出先から帰宅したときに、常に手洗いができる設計や、テレワークができる設計に、リフォームすることもできます。

それなのに、新築マンションよりも、ずっと安い価格で、しかもこのような個別の需要に応じた個性的なデザインを作ることができるのです。

 

 

 

 

 

 

 

不動産投資~不景気は買い、好景気は売り

By | 不動産, 経済

(写真出所)ビデオニュースドットコム

このような自粛ムードの時に、投資のチャンスなどと言うのは、「不謹慎だ」と皆さまから批判を受けることでしょう。しかし敢えて不動産投資をお考えの方には、チャンスがあると申し上げたいと思います。

アメリカのトランプ大統領は、新型コロナウィルスの対策のために経済が悪化して自殺者が増えるのは間違った政策だと発言したそうです。「1人の命は地球よりも重い」と言っても、1人の命のために70億人が死ぬのを選択するのは、責任あるリーダーとして正しい決断とは言えません。

(出所)ビデオニュースドットコム

人間は、科学技術を発展させる「論理的思考力」を持っています。今、新型コロナウィルスに人類が圧倒されようとしていますが、人間の「論理的思考力」はウィルスをはるかに凌ぐ力を持っていると思います。

例えば、ディオスは最近中古マンションを購入してRenovationしようとしていますが、専門業者の方も一般の方も全員が「水回りは素人では無理」と言います。実は、私はあらゆるRenovation工事は、社長一人で100%できると確信しています。なぜなら、工事とは何か? 工事とは「論理」だからです。

人間は月に行く科学技術を持っています。大阪から奈良までの間に、生駒山を貫通するトンネルがありますが、どうやって掘ったのでしょうか?「論理」によって掘ったのです。電気ドリルという工具を使えば、木材を貫通させることができます。振動ドリルという工具を使えば、コンクリートを貫通させることができます。だから阪奈道のトンネルができたのです。

そして、ウィルスです。人間は必ず克服できると思います。ただし、明日ワクチンを完成できるか?という問題は別です。一日でトンネルを掘るのは無理です。同様に一日でワクチンを開発するのは無理でしょう。そのため、ICUの病床を確保するなどの政策は重要ですが、人間が科学技術力でウィルスを撃退するのは、時間の問題と思います。

大事な事は、「不可逆」な事を避ける政策が必要ということです。不可逆とは、「死亡」と「倒産」です。「桜は来年も咲く、しかし命を落としたら来年はない」という山中先生の言葉の通り、命を落とさないこと。命さえ落とさなければ、人間は必ず問題を克服し、未来の道を作ります。

ゴールドマンサックス、JPモルガン、モルガンスタンレーの3社いずれも、アメリカ経済は7月からGDPが急上昇すると予想しています。リーマンショックの時は、株券が紙きれとなったものですから資産が消滅してしまいました。新型コロナウィルスの4月から始まる問題は、政府の緊急事態宣言などで売上が減るだけです。倒産さえしなければ、経済活動が再開されます。リーマンショックとは内容が異なります。リーマンショックよりも今の下げ幅が急なので、上がる時も急になると考えられます。

多くの方はなぜか不動産投資を、好景気の時に始められて、不景気の時に売却されます。最初の投資額は、利回りに永久に影響します。当然ですが、投資は安い価格で購入して、高い価格で売却するべきです。しかしほとんどの方は、高い時に買って安い時に売っておられます。安い価格とは、世の中が不穏な空気でいっぱいになっている時で、不景気こそチャンスなのです。従いまして、当社は不動産物件を購入する経営戦略を取っています。

不景気は、買いで、好景気は、売りです。

(写真)現在マンションを投資してRenovation工事中:床下の水道管を確認作業

 

高級外国人エキスパッツこそが都市文化発展の原動力~「場」の「重層効果」

By | インテリア, 不動産, 政治, 日本文化, 社会

(写真:当社の関西空港近くの物件 当社撮影)

例えば東京の六本木ヒルズのキーテナントは、ゴールドマンサックスという外資系企業です。外資系企業のエキスパッツは、所得が高いため高付加価値の消費をします。少し割高のオフィス、少し割高の住宅、少し割高の商品をお店で買い物をします。不動産開発者は、これらの高いレベルの消費に対応できるサービスを提供しなくてはなりません。

(写真:ザ・リッツカールトン大阪 2020年3月)

進化論のダーウィンの奥さんは、イギリスのウェッジウッドのお嬢さんです。ダーウィンは、裕福な医者の息子で、奥さんも、裕福な事業家の娘なので、ダーウィンは、大学教授になって給料を大学からもらうなどという下種なことはしませんでした。そしてダーウィンは、世界へフィールドリサーチに出かけました。

ウェッジウッドは、高付加価値商品ですが、低価格戦略を打ち出した時代もあったそうです。しかし、ウェッジウッドは、価格を下げても販売数は同じでした。そうしてウェッジウッドは、「高付加価値の商品は、価格が高くても低くても販売数は結局同じ。」「所得の高い人たちは、良い商品は価格が高くても買う」ということに気が付いた、といいます。

力のある人、才能のある人、魅力的な人が、不動産と都市を変えます。その主役は、実は高級外国人です。このような人たちの周りに、新しい人が集まって来ます。魅力のある人は、別の新しい魅力のある人をその場所に惹きつけます。そして、また別の人を、惹きつけます。これを、「重層効果」と呼びます。都市とは、このようなコミュニケーションの場だと思います。

東京の広尾、麻布あたりはこのような外国人が住んでいるため、街を少し歩くと雰囲気が他の地域と比べて洗練されていることを感じるでしょう。関西でも神戸は昔から居留地があったため、外国人の文化があります。今は東京と比べると規模が小さくなっていますが、それでも神戸はファッションがおしゃれという伝統が今も残っています。

当社はこれらの外国人に対応できる付加価値の高い住宅のデザインを提供しています。

当社の事業が日本の都市文化発展のエネルギーの原動力となるべく頑張りたいと考えています。

(写真:ディオスのインテリアコーディネーター 筆者撮影)

 

Vintage というデザイン

By | インテリア, 不動産

Vintage ヴィンテージとは、ある時期に生産された古い型式という意味ですが、「成熟」という意味があります。上作の年のブドウから造った極上のワインという意味もあります。少し年数が経って振り返ってみると、一過性のものではなかった、今でも価値の評価が与えられているものと言えます。手作り感があり、温かさが感じられます。

南堀江、北堀江は、家具屋の中心地でしたが、郊外型の大手家具店が登場してからどんどんと衰退しました。危機感から南堀江のオレンジストリートは生き残りをかけた改革を行った結果、おしゃれなデザインのインテリアやカフェで対抗しました。東京から来たセレクトショップで決定的に蘇ったと言えます。

(写真:timeless comfort 2020年3月筆者撮影)

建物が空き家になるのは、オーナーの危機感のなさにあります。お金にあまり困っていないオーナーが空き家をかかえます。お金に困っている場合は、不動産を売却をするか、もしくは投資をして賃貸に出すなど事業を行います。あるいはオーナーに「志」があれば創意工夫をして事業は拡大します。お金に困っていないと、反対に人間の志は縮小する傾向にあります。「危機感」と「志」のどちらか一つあれば空き家にはならないと思います。

オレンジストリートに若い人がIKEAのブルーバッグを持ってカフェに来ています。IKEAの商品は、大量生産によって素晴らしい低価格を実現しています。商品のデザイン性も高いです。組み立てをすることで創作の良さもIKEAは兼ね備えています。しかしそれでも、お客さんはIKEAにないものをオレンジストリートに求めてやって来ます。アイデアと創意工夫に満ちたデザインです。

(写真:筆者が購入を検討中の照明器具)

(写真:IKEAバッグと南堀江カフェ)

住宅展示場にあるデザインは新築戸建用のものですが、あまり目新しいものはなく、高価なわりに没個性的です。一般のリフォーム業者に依頼してできるデザインは住宅展示場と同じです。新品の魅力はありますが、それ以外は特にありません。手作りで少し古いデザインは、今後のリフォームの一つの潮流を作ると思います。

空き家はなぜ増えるのか?〜管理メンテナンス

By | ビジョン

日本の空き家は増加の一途で、近い将来に空き家率が30%を超えると言われています。つまり、自分が住んでいる住宅の右隣りか左隣りのどちらか一つが空き家になるということです。一方、日本の建築規制が甘いため新築が大量に供給されています。新築を1件建てると、空き家が1件増えるという状況です。

賃貸で入居者を募集するためには、綺麗にしなければ、賃貸市場に参加することすらできません。いろいろな賃貸物件をお客様をご案内していると、「この物件は空き家になるな」と分かる物件があります。コンクリートの建物は最低100年はもちます。あるいは200年持つかもしれません。鉄は錆びるので、建物に地震などでクラックが入った時に、すぐに修理をしてクラックを塞げば良いのですが、クラックを放置していると雨水がクラックから侵入して、鉄骨が錆びます。

木造は、柱や梁で使われている木そのものは、実はしっかりしています。古い木造住宅で使われていた木は、再利用することが十分可能です。しかし、修理をこまめにしていないと、建物のあちこちが痛みます。一度に修理を業者に依頼すると、修理費が高くなります。修理を少しずつ放置していると、やがて投資が大規模化し手に負えなくなります。

新築マンションの浴室は、中古物件と、賃貸市場で競合すると、やはり強いです。どうしても中古物件は、新品の浴室に勝てないので、新築物件の成約率は、中古物件と比べると、高くなっています。

日本には欧米のような厳しい新築の建築規制がなく、このまま放置していると、日本の「住宅の使い捨て」に歯止めはかからない、というのが私の現場の実感です。

このままだと空き家はどんどん増えると思います。

しかし、このような日本の環境下でも、近い将来、中古物件が新築物件よりも流通量が増えると予想されています。個性あふれる魅力的な中古住宅が、まもなく次々と登場し日本人の価値観が変わる日が来ると思います。

 

 

住宅の地域環境~南堀江 北堀江

By | インテリア, 不動産, 社会

大阪のマンションや戸建てをお客様にご案内するために、私たちはいろいろな地域を訪問する機会がありますが、実際に現地に足を運んでみると、それぞれの地域には「土地柄」があります。住宅を選ばれる際に、この「土地柄」は非常に重要なポイントと思います。

あるお若いカップルに、西区南堀江の賃貸マンションをご紹介してご契約頂きましたところ、ご入居後数カ月経ってからお聞きすると「このマンションとても良いです。非常に気に入っています。」とお声を頂きました。これは、マンション物件も良かったですが、マンションが立地する「地域環境(=土地柄)」が良かったからだと思います。

西区の南堀江、北堀江から、北側の新町から靭公園にかけては、やや似ている雰囲気があります。しかし、南側の道頓堀を超えて浪速区になると、雰囲気が一変します。新今宮駅周辺は、日雇い労働者の仕事を紹介するところがあるため、地域性は全く変わります。大阪のような都会でも、地域によって住民のタイプが全く違います。

歴史が地域の「土地柄」を作るのだと思います。過去にどういう人がその地域に住んでいたかで、今どういう人が住んでいるかが決定して、これから移住してこられる方は、その地域の歴史に支配されると思います。従って、住宅を選ばれる際には、室内の内装や、職場までの距離や、住宅関連施設だけでなく、地域の「土地柄」を抑えることがポイントです。

地域は、人間と人間が何か目に見えない糸でつながっているようです。「命」と「命」がつながっているのでしょう。今生きている「命」だけでなく、過去の「命」と今の「命」のつながりが必ずあります。これが歴史です。

どの物件を選ばれるかを考えるとき、その物件の周辺の雰囲気を、実際に歩いて感じてみてください。きっと体験を通じて発見があると思います。

南堀江のオレンジストリートと北堀江公園を中心として、おしゃれなカフェやインテリアショップが多くあります。アメリカ村が近くにあり、ライブハウスなど若い人の文化が、南堀江北堀江エリアに続いています。しかし、アメリカ村は、飲み屋など夜の街であるのに対して、堀江エリアは落ち着いています。年齢層が若いのが良いです。また、堀江エリアには、高級マンションが多くあります。これは、所得層が高い人が多く住んでいることを意味します。所得層の高い人は、高い付加価値の消費をします。セレクトショップが多い南堀江にあるのは地域柄にフィットしているからです。おしゃれなお店が今後も発展し、この地域が楽しくなる可能性が高いと考えられます。

外国人専用完全パッケージサービス住宅

By | ビジョン

外国人エキスパッツのリロケーションは、経験豊富な専門の不動産業者でなければいけません。一般的な日本の不動産業者では言葉のもあり対応できません。英語ができても、外国人特有の問題を解決できる技術のある不動産業者でなければだめです。この専門のサービスを完全パッケージとして提供できる不動産会社は、実は東京も含めて、日本には当社1社しかありません。

Diosが完全パッケージサービスを提供する場合は、当社が契約当事者(貸主)です。家具やサービスは、当社がオーナーです。つまり、当社は、仲介かつ管理かつオーナーなのです。このようなサービスは、他社では不可能です。

ホテルは、不動産と家具とサービスをパッケージになっていますが、ホテルの場合は、場所を選択することができません。例えばリッツカールトンホテルは、西梅田にしかありません。職場の近く、子どもの学校の近く、緑の自然の多いエリアを、自由に選択することができません。高層階、低層階、庭付き、を選択することができません。当社は、ホテルのようなパッケージサービスで、場所を自由に選択することができます。

ホテルのような狭い間取りではなく、広い住空間です。その分割安です。当社のサービスは、ホテルよりも高付加価値にもかかわらず、ホテルよりも低価格なのです。このようなスキームは、20年以上の経験の技術と

日本を訪れる外国人に対する愛情から実現するもので、日本に当社1社しかありません。

中古住宅が選ばれない第3の理由〜不動産業者のモラル

By | ビジョン

(写真:堂島川の商品先物取引があった場所、2020年3月筆者撮影)

私の友人でゲストハウスを将来所有したいので、中古売物件をいろいろ見ている方が、私にこんな事を言われた。「中古物件の中で一番たちが悪いのは、不動産業者が買取り再販している物件よ」。つまり、不動産業者は中古物件を安く仕入て、表面的な見える部分だけ安価でリフィームして、駆体や配管など見えない重要なことを隠して、素人の買主に本当の価値を説明せず、素人に高価に売りつける悪質な業者ばかりだ、という意味だ。

当社は、2020年2月に大阪市福島区で売り出されている中古戸建全部の物件43件を、地価公示と路線価から土地の価格を算出し、建物の構造から新築時の建設費ー減価償却費を算出した。木造の建物は20年で価値がなくなると言われているが、40年くらいに思える。また、近年の安倍黒田の金融緩和政策により価格が異例に上がったこともある。結局、原価法で算出された各中古物件価格よりも、かなり高い水準で売りに出されている。

中古物件を実際に内覧してみると、センスの良し悪しの差はかなりあるものの、リフォームが概して綺麗に手を加えられている。金利政策などいろいろな要因があるので、不動産業者が悪質なのかどうかまだ明らかではないが、中古戸建物件の価格は高く、売れる水準には見えない。長期間売れ残るだろう。駆体、耐震性、配管のインスペクション、修理をきちんとやっているのか不明である。恐らく素人が見えない部分に手を加えていない。私の友人の「不動産業者悪質論」は、だいたい当たっている。

当社の事務所は堂島川沿いにあり、ここでかつて米相場があり、世界で最初の商品先物取引という信用経済が生まれた。アジア諸国があいついで欧米列強の植民地となる中で、日本だけが独立を堅持して資本主義経済を発展させて近代化を達成し得たのか? 18世紀の大阪で生まれた信用経済システムが、欧米に負けない近代化を成功させたのである。

借金証文の不払い事罰則の文言 「満座の中にてお笑いくださるべく候」→ (訳)もし私がこの借金を返済することができなかったら、大勢の世間様の前でお笑いの晒し物にしてください。

信用と名誉が担保物権だった。倫理的信用が、経済的信用の基礎であった。そして信用経済が発展し、経済的価値が生まれた。商業手形、為替手形、手形割引、有価証券、先物取引、銀行業務は、倫理性に起因して経済性を生み出す。

中古物件は、駆体の状態、上下水道の配管、耐震性、断熱性、法的問題点がないか、そして何よりも売買価格が適正なのかどうか、情報開示Disclosureが求められる。宅建士は、重要事項説明を義務づけられているが、欧米と比べて情報開示Disclosureによって買主が安心して契約できるように未だ成熟していない。

 

 

 

Amishの住宅建築〜創作のコミュニティ

By | ビジョン

(Photo by randy fath)

10年前に、私はニューヨークから車でペンシルベニア州のLancasterというAmishの里に旅をした。

Amishとは、アメリカ各地に数十万人ほど居住している。スイスなどから移住して来た白人の敬虔なクリスチャンで、電気やガソリンを使用しない。電話は、一地域に一個だけ共有しているようだ。連絡を取る場合は、ローカル紙と、手紙と、広場に座って顔を合わせて話すしかない。

石油を使わないので、自動車がない。代わりに、バギーという馬車か、自転車を利用して、買い物に行く。そのため、食料品店には、馬車の駐車場があった。少しくらい車があるかと思ったが、彼らは徹底してガソリンを使用しない。宗教的な取り決めがあるからである。Amishがなぜ地下資源を使わないのかは、最重要ポイントだが説明が長くなるので、ここでは住宅建築に議論を絞りたい。

普通の工務店に住宅建築を依頼すると、多くの下請け業者を使うため、コストが高くなるが、Amishは、村の男たちが集まって協力するため、大幅にコストが低くなる。というより、建築費ゼロなのだ。

経済学に比較優位の法則という理論がある。面倒くさいことをする手間は、お金を払って外注した方が合理的だということ。日本の農産物は高いので、中国や途上国から安く買った方が良い。だから日本の農業はいらない、などと言っている政治議論が日本にある。

紀伊國屋門左衛門は、美味しいみかんを和歌山で非常に安く仕入れて、船を使って嵐の中を輸送し、江戸で非常に高く販売することに成功して巨万の富を得た。

Amishの住宅建築は、経済学の比較優位の法則の正反対を選択している。経済合理性と、人間性は一致しない。日本の戦後の高度成長期から現在もまだ続いている新築住宅を優遇する政策(建築規制、住宅ローン減税、新築の優遇税制等)は、比較優位の法則に基づいて正しく、国全体の経済成長、景気刺激という点で合理的である。

経済学的に定量的に分析すると、我が国の若者の所得の低下と少子化、新築住宅を購入できる中産階級の貧困化を考慮に入れて計算すると、Amishの比較優位の法則の正反対の方が、21世紀の成熟型日本経済の環境下では、むしろ今、定量的に考えても経済合理的だと説明できるに違いない。経済学者の研究に期待したい。