今月私たちは、奈良県の吉野川の川沿い付近にある材木関係の商売をされているいくつかの事業所を訪問しました。
吉野川は、奈良県の中心部と和歌山県の北部を流れて海まで続いていますが、この川沿いに材木の製材業や、家具加工業が多く点在しています。地理的に、吉野山や和歌山県の山から伐採された木を、運搬するために、吉野川が利用されたと思います。かなり古くから材木関連事業の歴史があると考えられます。
私たちは、吉野山の細く荒れた道路を車で走って、黒滝村にある徳田銘木さんを訪れました。事前に徳田さんに電話を入れると、「はーい、どうぞ、どうぞ、いらしてください」と快く親切に私たちの訪問を受け入れてくださいました。
徳田銘木さんの建物の中に入ると、びっくり仰天、膨大な数の自然木が並べられていました。この一帯には、林業、材木製材業を営まれている業者さんが多いですが、皆同じことをしているのではなく、それぞれ違うように見えました。中でも、徳田銘木さんは、自然木を堂々と扱う経営戦略を立てておられ、特筆に値すると思います。
徳田銘木さんを訪問した人のほとんどの方は、木の大きさや品質などの商品に驚かれると思いますが、私は違いました。木の素晴らしさよりも、3万点ともいわれる形が異なる自然木が、倉庫の中で数字が書かれたラベルがきちんと貼られ、整理整頓されていたことです。徳田銘木さんは、管理能力が非常に高い点で、私は感心しました。経理の内部統制(Internal Control)も優れていると思います。
私はすっかり気に入ってしまいました。せっかく山奥まで来たので、私の車に乗せることのできる量だけ、徳田銘木さんの木を購入させて頂きました。木を使って、ダイニングテーブルや棚を作りたいと思います。徳田銘木さんは、林業ですので、山から良質の杉や桧を伐採して頂きます。その木を使って何をするかは、購入者の創造力Creativityにかかっています。芸術家の方もおられるようです。購入者の創造力によって、自然木の利用範囲「どう活かすか」は、大きな可能性を持っていると思います。
え?これが商品ですか?!
今年の夏は大変暑かったですが、この10月になって気温が徐々に下がり、今週から急に寒くなって参りましたね。そこで、お布団を冬用に調整する必要があります。夏用ふとん→秋用ふとん→冬用ふとん、と調整する方法がありますが、これだけ気温が急に下がるのでしたら、夏用ふとん→冬用ふとん、と一回の調整で良いと思います。
さて、IKEAのふとんについて、説明いたします。IKEAのふとんは、あたたかさを、〇印で表示しています。青色の〇印は「夏用」という意味です。赤色の〇印は「冬用」という意味です。〇印の数は、そのあたたかさのレベルを示しています。赤色の〇印が1つのふとんは、秋用に適しています。赤色の〇印が3つあるふとんは、とても暖かい冬用のふとんです。
IKEAのふとんは、青色の〇印1つのふとんと、赤色の〇印1つのふとんを、合わせて、あたたかい冬用のふとんにすることができるように設計されています。夏用ふとん+秋用ふとん=冬用ふとん、というわけです。
日本はこれから急に気温が下がって来ます。気温の変化に身体がついていけずに、体調を崩すことがあります。寒い冬に備えて、ふとんをあたたかくしてくださいね。
5月6日までの予定だった緊急事態宣言を、政府が延長する調整に今日入ったと言っています。赤坂の飲食店は、30店舗が閉店に追い込まれたらしく、経営をしている方は、みなさん大変だと思います。なかなか感染者数が減らず、例え感染者数が今減ったとしても、第二波が来るなどと言われています。何か一気に解決する方法はないものか、と期待したいところですが、なかなか簡単には減らすことができないようです。
車には「オーバーホール」という修理方法があります。通常の修理ではできないことを、機械を分解して、掃除したり修理したりします。エアコンにも、専門業者に頼めば、日常のフィルター清掃だけでなく、エアコンの機械を分解して、洗浄してくれます。分解することで、機械の場合は、非常に綺麗にすることができます。
住宅や店舗や公共の建物などを、オーバーホールすれば、車やエアコンの分解洗浄のように、ウィルスも絶滅してしまいそうな気がします。不動産を、分解して、バラバラにして、洗浄して、もう一度組み立てる。実際に、スケルトンリフォームの作業をしていると、古くて汚い不動産を、オーバーホールすることができるということが分かります。
コンクリートのマンションでも、日本の場合は、木の柱、木の板、木の巾木、など、木を縦横に組んで作られています。木は、あちこちに隙間や、空間があります。その空間に、虫が繁殖しているケースが実は多いのです。カビも、湿気の多い浴室付近には、天井裏など見えないところで繁殖しています。これらの汚染を除去するためには、内装を分解するとできます。
新築マンションは、その点、安心できます。新品の建材を使っているので、虫やカビに汚染されていない、と信じて大丈夫でしょう。そのため、新築マンションに拘られる日本人が依然として多いのは、このような理由があるからだと思います。
しかし、中古マンションでも、スケルトンリフォームをすれば、汚染を100%完全に除去することが可能になります。
玄関に洗面台を設置して、外出先から帰宅したときに、常に手洗いができる設計や、テレワークができる設計に、リフォームすることもできます。
それなのに、新築マンションよりも、ずっと安い価格で、しかもこのような個別の需要に応じた個性的なデザインを作ることができるのです。
(写真:当社の関西空港近くの物件 当社撮影)
例えば東京の六本木ヒルズのキーテナントは、ゴールドマンサックスという外資系企業です。外資系企業のエキスパッツは、所得が高いため高付加価値の消費をします。少し割高のオフィス、少し割高の住宅、少し割高の商品をお店で買い物をします。不動産開発者は、これらの高いレベルの消費に対応できるサービスを提供しなくてはなりません。
(写真:ザ・リッツカールトン大阪 2020年3月)
進化論のダーウィンの奥さんは、イギリスのウェッジウッドのお嬢さんです。ダーウィンは、裕福な医者の息子で、奥さんも、裕福な事業家の娘なので、ダーウィンは、大学教授になって給料を大学からもらうなどという下種なことはしませんでした。そしてダーウィンは、世界へフィールドリサーチに出かけました。
ウェッジウッドは、高付加価値商品ですが、低価格戦略を打ち出した時代もあったそうです。しかし、ウェッジウッドは、価格を下げても販売数は同じでした。そうしてウェッジウッドは、「高付加価値の商品は、価格が高くても低くても販売数は結局同じ。」「所得の高い人たちは、良い商品は価格が高くても買う」ということに気が付いた、といいます。
力のある人、才能のある人、魅力的な人が、不動産と都市を変えます。その主役は、実は高級外国人です。このような人たちの周りに、新しい人が集まって来ます。魅力のある人は、別の新しい魅力のある人をその場所に惹きつけます。そして、また別の人を、惹きつけます。これを、「重層効果」と呼びます。都市とは、このようなコミュニケーションの場だと思います。
東京の広尾、麻布あたりはこのような外国人が住んでいるため、街を少し歩くと雰囲気が他の地域と比べて洗練されていることを感じるでしょう。関西でも神戸は昔から居留地があったため、外国人の文化があります。今は東京と比べると規模が小さくなっていますが、それでも神戸はファッションがおしゃれという伝統が今も残っています。
当社はこれらの外国人に対応できる付加価値の高い住宅のデザインを提供しています。
当社の事業が日本の都市文化発展のエネルギーの原動力となるべく頑張りたいと考えています。
(写真:ディオスのインテリアコーディネーター 筆者撮影)
Vintage ヴィンテージとは、ある時期に生産された古い型式という意味ですが、「成熟」という意味があります。上作の年のブドウから造った極上のワインという意味もあります。少し年数が経って振り返ってみると、一過性のものではなかった、今でも価値の評価が与えられているものと言えます。手作り感があり、温かさが感じられます。
南堀江、北堀江は、家具屋の中心地でしたが、郊外型の大手家具店が登場してからどんどんと衰退しました。危機感から南堀江のオレンジストリートは生き残りをかけた改革を行った結果、おしゃれなデザインのインテリアやカフェで対抗しました。東京から来たセレクトショップで決定的に蘇ったと言えます。
(写真:timeless comfort 2020年3月筆者撮影)
建物が空き家になるのは、オーナーの危機感のなさにあります。お金にあまり困っていないオーナーが空き家をかかえます。お金に困っている場合は、不動産を売却をするか、もしくは投資をして賃貸に出すなど事業を行います。あるいはオーナーに「志」があれば創意工夫をして事業は拡大します。お金に困っていないと、反対に人間の志は縮小する傾向にあります。「危機感」と「志」のどちらか一つあれば空き家にはならないと思います。
オレンジストリートに若い人がIKEAのブルーバッグを持ってカフェに来ています。IKEAの商品は、大量生産によって素晴らしい低価格を実現しています。商品のデザイン性も高いです。組み立てをすることで創作の良さもIKEAは兼ね備えています。しかしそれでも、お客さんはIKEAにないものをオレンジストリートに求めてやって来ます。アイデアと創意工夫に満ちたデザインです。
(写真:筆者が購入を検討中の照明器具)
(写真:IKEAバッグと南堀江カフェ)
住宅展示場にあるデザインは新築戸建用のものですが、あまり目新しいものはなく、高価なわりに没個性的です。一般のリフォーム業者に依頼してできるデザインは住宅展示場と同じです。新品の魅力はありますが、それ以外は特にありません。手作りで少し古いデザインは、今後のリフォームの一つの潮流を作ると思います。
大阪のマンションや戸建てをお客様にご案内するために、私たちはいろいろな地域を訪問する機会がありますが、実際に現地に足を運んでみると、それぞれの地域には「土地柄」があります。住宅を選ばれる際に、この「土地柄」は非常に重要なポイントと思います。
あるお若いカップルに、西区南堀江の賃貸マンションをご紹介してご契約頂きましたところ、ご入居後数カ月経ってからお聞きすると「このマンションとても良いです。非常に気に入っています。」とお声を頂きました。これは、マンション物件も良かったですが、マンションが立地する「地域環境(=土地柄)」が良かったからだと思います。
西区の南堀江、北堀江から、北側の新町から靭公園にかけては、やや似ている雰囲気があります。しかし、南側の道頓堀を超えて浪速区になると、雰囲気が一変します。新今宮駅周辺は、日雇い労働者の仕事を紹介するところがあるため、地域性は全く変わります。大阪のような都会でも、地域によって住民のタイプが全く違います。
歴史が地域の「土地柄」を作るのだと思います。過去にどういう人がその地域に住んでいたかで、今どういう人が住んでいるかが決定して、これから移住してこられる方は、その地域の歴史に支配されると思います。従って、住宅を選ばれる際には、室内の内装や、職場までの距離や、住宅関連施設だけでなく、地域の「土地柄」を抑えることがポイントです。
地域は、人間と人間が何か目に見えない糸でつながっているようです。「命」と「命」がつながっているのでしょう。今生きている「命」だけでなく、過去の「命」と今の「命」のつながりが必ずあります。これが歴史です。
どの物件を選ばれるかを考えるとき、その物件の周辺の雰囲気を、実際に歩いて感じてみてください。きっと体験を通じて発見があると思います。
南堀江のオレンジストリートと北堀江公園を中心として、おしゃれなカフェやインテリアショップが多くあります。アメリカ村が近くにあり、ライブハウスなど若い人の文化が、南堀江北堀江エリアに続いています。しかし、アメリカ村は、飲み屋など夜の街であるのに対して、堀江エリアは落ち着いています。年齢層が若いのが良いです。また、堀江エリアには、高級マンションが多くあります。これは、所得層が高い人が多く住んでいることを意味します。所得層の高い人は、高い付加価値の消費をします。セレクトショップが多い南堀江にあるのは地域柄にフィットしているからです。おしゃれなお店が今後も発展し、この地域が楽しくなる可能性が高いと考えられます。
(1)耐震性が低くなる
壁に囲まれた部屋と、大きな窓がある部屋とでは、頑丈さは壁に囲まれた方が高い。掃き出し窓が多い家は、壁が少なく、耐震性が低い。
(2)費用が高くなる
窓と壁では、窓は費用が高くなる。大きな窓は、小さな窓よりも建設費用が高い。
(3)防犯性が低くなる
泥棒が侵入する経路は、6割以上が、窓からである。中でも、リビングやバルコニーの掃き出し窓からの侵入が多い。
(4)耐熱性が低くなる
窓が大きくなるほど、部屋の断熱性や気密性が低くなる。大きな窓が多い家は、夏場にはより暑く、冬場にはより寒い。
(5)光熱費が高くなる
大きな窓を作りすぎると、部屋の断熱性や気密性が低くなるので、エアコンなどの冷暖房機器を良く使うので、光熱費が高くなる。
(6)家具の配置が制限される
大きな窓があると、その窓の前に家具を配置できない。良いインテリアコーディネートのためには、壁がある方が良い。
(7)遮音性が低くなる
大きな窓があると、遮音性が低くなり、外の物音が聞こえやすくなる。
(8)プライバシーが低くなる
大きな窓がある家では、外からの視線を気にしなければならない。特に、夜間に電気をつけた時、プライバシー面が損なわれる。
一方、家に掃き出し窓のような大きな窓があることのメリットは、以下の通りです。
- 採光がたくさん入る
- 風通しが良くなる
- 窓から出入りできる
- 開放感が出る
無垢材などの天然木のフローリングは高級感があり好まれる。しかし賃貸の場合は、天然木のフローリングは、注意が必要と思われる。
賃貸借契約の修繕義務は、故意若しくは過失の場合は借主の責任となるが、それ以外は自然損耗として、貸主の責任と規定されている。安価でかつ丈夫な床であれば、負担が少ないので、紛争になることはないが、高価でかつデリケートな天然木のフローリングの場合、紛争になり易いと言える。
そのようにならないためには、貸主と借主の双方が、賃貸借契約の修繕義務の法的解釈の理解だけでなく、天然木のフローリングの管理方法を、知識として知っておく必要がある。「備えあれば憂いなし」で、できるだけ早めにしっかりと準備をすることで、貸主と借主の間の良い関係が形成される。
(借主のお手入れ方法)
- フロアの変色・褪色
直射日光を避ける
天然木フロアはお使いいただいている間に太陽光や照明などの光の影響によって徐々に色が変わったり褪色したりすることがあります。直射日光が当たる床面では、変色・褪色が早まります。カーテンで出来るだけ遮ってください。
フローリングのそり・ひび割れ・変色・褪色を防ぐためカーテンで出来るだけ遮ってください
- 椅子やテーブルについて
接触する部分にフェルト等を取り付けて保護してください。
- シミ・汚れを起こさないようにするため
長時間濡れたままにするとシミ・変色・ひび割れなどのもとになります。水などをこぼした場合はすぐに拭き取っていただくことが大切です。ラグを敷くのも効果的です。
- 台所・洗面所周辺
水が飛び散るおそれのある場所にはマットを敷いて保護してください。
- 結露
長期にわたり結露の水分が床に吸収されるとシミや波打ちが起こります。
- 観葉植物
観葉植物の鉢は、必ず水受け用の皿などを敷いてください。
- 各種薬品・調味料
こぼした場合は、固く絞った雑巾か中性洗剤を含ませた雑巾で拭き取ってください。
- エアコンの使用時
エアコンの暖房を長時間連続して使用すると室内が乾燥しすぎ、フロアの継ぎ目にスキ間ができたり、表面のひび割れを生じたりすることがあります。加湿器などで適度な湿気を補うようにしてください
参考:https://www.woodtec.co.jp/maintenance/index05/
(貸主の対策)
貸主は、入居者が入居して家具を配置してしまった後では、床全体に天然財のワックスなどを塗る作業を行うことは困難であるから、入居前に対処すべきである。
入居前の対処ができなかった場合は、入居者に天然木フローリングのお手入れ方法を、ガイドブック等を作成して借主に注意を促す。
賃貸借契約終了後に、サンドペーパーなどで、擦る作業を行う。
世界で最も影響力があるPANTONE COLOR・OF・THE・YEAR
2020年は、「クラシックブルー」に決定しました!!
C100 M76 Y25 K0
CMYKは、Cyan青 Magenta紅 Yellow黄 Key plate黒となっています。
クラシックブルーは、紺青に変わりつつある清澄な宵の空の色や、清冽な海の深潭を思わせる神秘的な色です。
それに北斎の愛し、私達日本人の愛した藍の色でもあります。
信州諏訪湖 | 甲州石班澤 |
相洲梅沢左 | 相洲七里浜 |
「人間の精神を安らげ、集中力を高め、明晰さを齎す色」として、米企業PANTONE社に2020年のテーマカラーに選出されたこのクラシックブルーですが、この藍色の美しさはむしろ、日本人の感性にこそ響くものがあるように思われてなりません。
それと言うのも、日本には古来より人々の暮らしを彩ってきた藍染の歴史と文化があるからです。
日本に植物の藍が伝来したのは、飛鳥から奈良時代といわれています。
藍は染料として用いた際の美しさのみならず、優秀な薬効を持つことから、貴重な民間薬としても知られていました。
また、藍染めの木綿には抗菌作用があり、皮膚病の予防や傷口の化膿止めにもなるとされ、安土桃山の時代には、幅広く民衆の暮らしに普及し、江戸時代には高級衣装までが藍染となりました。
結果、今日に至るまで続く伝統として確立されています。
これに驚いたのは、明治初期に来日し、幾つかの学校で教鞭を取った英国人科学者アトキンソンです。
彼はこの私達の暮らしに深く根付いた藍の色を指して、「ジャパンブルー」と呼びました。
しかし、ジャパンブルーと言いましても、藍色の歴史は我が国に限っても千年以の昔に遡れますから、それに相応しく様々な種類がありまして、こう一口に言い表せるものではありません。
それでも敢えて例として挙げるならば、およそひとつだけ、我が国の芸術文化を語る上で避けては通れない藍色、江戸の人々のみならず、世界をも魅了した美しい藍色があります。
それこそが葛飾北斎の富嶽三十六景に用いられた、所謂「北斎ブルー」です。
色のもつイメージでは、伝統的な安定性印象と共に、モダンな雰囲気も醸し出せる独創的で奥深い特徴があります。
この時代に安らぎが満たされる事を祈ります。
(葛飾北斎 画像はwikipediaより)