不動産投資~不景気は買い、好景気は売り

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(写真出所)ビデオニュースドットコム

このような自粛ムードの時に、投資のチャンスなどと言うのは、「不謹慎だ」と皆さまから批判を受けることでしょう。しかし敢えて不動産投資をお考えの方には、チャンスがあると申し上げたいと思います。

アメリカのトランプ大統領は、新型コロナウィルスの対策のために経済が悪化して自殺者が増えるのは間違った政策だと発言したそうです。「1人の命は地球よりも重い」と言っても、1人の命のために70億人が死ぬのを選択するのは、責任あるリーダーとして正しい決断とは言えません。

(出所)ビデオニュースドットコム

人間は、科学技術を発展させる「論理的思考力」を持っています。今、新型コロナウィルスに人類が圧倒されようとしていますが、人間の「論理的思考力」はウィルスをはるかに凌ぐ力を持っていると思います。

例えば、ディオスは最近中古マンションを購入してRenovationしようとしていますが、専門業者の方も一般の方も全員が「水回りは素人では無理」と言います。実は、私はあらゆるRenovation工事は、社長一人で100%できると確信しています。なぜなら、工事とは何か? 工事とは「論理」だからです。

人間は月に行く科学技術を持っています。大阪から奈良までの間に、生駒山を貫通するトンネルがありますが、どうやって掘ったのでしょうか?「論理」によって掘ったのです。電気ドリルという工具を使えば、木材を貫通させることができます。振動ドリルという工具を使えば、コンクリートを貫通させることができます。だから阪奈道のトンネルができたのです。

そして、ウィルスです。人間は必ず克服できると思います。ただし、明日ワクチンを完成できるか?という問題は別です。一日でトンネルを掘るのは無理です。同様に一日でワクチンを開発するのは無理でしょう。そのため、ICUの病床を確保するなどの政策は重要ですが、人間が科学技術力でウィルスを撃退するのは、時間の問題と思います。

大事な事は、「不可逆」な事を避ける政策が必要ということです。不可逆とは、「死亡」と「倒産」です。「桜は来年も咲く、しかし命を落としたら来年はない」という山中先生の言葉の通り、命を落とさないこと。命さえ落とさなければ、人間は必ず問題を克服し、未来の道を作ります。

ゴールドマンサックス、JPモルガン、モルガンスタンレーの3社いずれも、アメリカ経済は7月からGDPが急上昇すると予想しています。リーマンショックの時は、株券が紙きれとなったものですから資産が消滅してしまいました。新型コロナウィルスの4月から始まる問題は、政府の緊急事態宣言などで売上が減るだけです。倒産さえしなければ、経済活動が再開されます。リーマンショックとは内容が異なります。リーマンショックよりも今の下げ幅が急なので、上がる時も急になると考えられます。

多くの方はなぜか不動産投資を、好景気の時に始められて、不景気の時に売却されます。最初の投資額は、利回りに永久に影響します。当然ですが、投資は安い価格で購入して、高い価格で売却するべきです。しかしほとんどの方は、高い時に買って安い時に売っておられます。安い価格とは、世の中が不穏な空気でいっぱいになっている時で、不景気こそチャンスなのです。従いまして、当社は不動産物件を購入する経営戦略を取っています。

不景気は、買いで、好景気は、売りです。

(写真)現在マンションを投資してRenovation工事中:床下の水道管を確認作業

 

高級外国人エキスパッツこそが都市文化発展の原動力~「場」の「重層効果」

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(写真:当社の関西空港近くの物件 当社撮影)

例えば東京の六本木ヒルズのキーテナントは、ゴールドマンサックスという外資系企業です。外資系企業のエキスパッツは、所得が高いため高付加価値の消費をします。少し割高のオフィス、少し割高の住宅、少し割高の商品をお店で買い物をします。不動産開発者は、これらの高いレベルの消費に対応できるサービスを提供しなくてはなりません。

(写真:ザ・リッツカールトン大阪 2020年3月)

進化論のダーウィンの奥さんは、イギリスのウェッジウッドのお嬢さんです。ダーウィンは、裕福な医者の息子で、奥さんも、裕福な事業家の娘なので、ダーウィンは、大学教授になって給料を大学からもらうなどという下種なことはしませんでした。そしてダーウィンは、世界へフィールドリサーチに出かけました。

ウェッジウッドは、高付加価値商品ですが、低価格戦略を打ち出した時代もあったそうです。しかし、ウェッジウッドは、価格を下げても販売数は同じでした。そうしてウェッジウッドは、「高付加価値の商品は、価格が高くても低くても販売数は結局同じ。」「所得の高い人たちは、良い商品は価格が高くても買う」ということに気が付いた、といいます。

力のある人、才能のある人、魅力的な人が、不動産と都市を変えます。その主役は、実は高級外国人です。このような人たちの周りに、新しい人が集まって来ます。魅力のある人は、別の新しい魅力のある人をその場所に惹きつけます。そして、また別の人を、惹きつけます。これを、「重層効果」と呼びます。都市とは、このようなコミュニケーションの場だと思います。

東京の広尾、麻布あたりはこのような外国人が住んでいるため、街を少し歩くと雰囲気が他の地域と比べて洗練されていることを感じるでしょう。関西でも神戸は昔から居留地があったため、外国人の文化があります。今は東京と比べると規模が小さくなっていますが、それでも神戸はファッションがおしゃれという伝統が今も残っています。

当社はこれらの外国人に対応できる付加価値の高い住宅のデザインを提供しています。

当社の事業が日本の都市文化発展のエネルギーの原動力となるべく頑張りたいと考えています。

(写真:ディオスのインテリアコーディネーター 筆者撮影)

 

Vintage というデザイン

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Vintage ヴィンテージとは、ある時期に生産された古い型式という意味ですが、「成熟」という意味があります。上作の年のブドウから造った極上のワインという意味もあります。少し年数が経って振り返ってみると、一過性のものではなかった、今でも価値の評価が与えられているものと言えます。手作り感があり、温かさが感じられます。

南堀江、北堀江は、家具屋の中心地でしたが、郊外型の大手家具店が登場してからどんどんと衰退しました。危機感から南堀江のオレンジストリートは生き残りをかけた改革を行った結果、おしゃれなデザインのインテリアやカフェで対抗しました。東京から来たセレクトショップで決定的に蘇ったと言えます。

(写真:timeless comfort 2020年3月筆者撮影)

建物が空き家になるのは、オーナーの危機感のなさにあります。お金にあまり困っていないオーナーが空き家をかかえます。お金に困っている場合は、不動産を売却をするか、もしくは投資をして賃貸に出すなど事業を行います。あるいはオーナーに「志」があれば創意工夫をして事業は拡大します。お金に困っていないと、反対に人間の志は縮小する傾向にあります。「危機感」と「志」のどちらか一つあれば空き家にはならないと思います。

オレンジストリートに若い人がIKEAのブルーバッグを持ってカフェに来ています。IKEAの商品は、大量生産によって素晴らしい低価格を実現しています。商品のデザイン性も高いです。組み立てをすることで創作の良さもIKEAは兼ね備えています。しかしそれでも、お客さんはIKEAにないものをオレンジストリートに求めてやって来ます。アイデアと創意工夫に満ちたデザインです。

(写真:筆者が購入を検討中の照明器具)

(写真:IKEAバッグと南堀江カフェ)

住宅展示場にあるデザインは新築戸建用のものですが、あまり目新しいものはなく、高価なわりに没個性的です。一般のリフォーム業者に依頼してできるデザインは住宅展示場と同じです。新品の魅力はありますが、それ以外は特にありません。手作りで少し古いデザインは、今後のリフォームの一つの潮流を作ると思います。

空き家はなぜ増えるのか?〜管理メンテナンス

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日本の空き家は増加の一途で、近い将来に空き家率が30%を超えると言われています。つまり、自分が住んでいる住宅の右隣りか左隣りのどちらか一つが空き家になるということです。一方、日本の建築規制が甘いため新築が大量に供給されています。新築を1件建てると、空き家が1件増えるという状況です。

賃貸で入居者を募集するためには、綺麗にしなければ、賃貸市場に参加することすらできません。いろいろな賃貸物件をお客様をご案内していると、「この物件は空き家になるな」と分かる物件があります。コンクリートの建物は最低100年はもちます。あるいは200年持つかもしれません。鉄は錆びるので、建物に地震などでクラックが入った時に、すぐに修理をしてクラックを塞げば良いのですが、クラックを放置していると雨水がクラックから侵入して、鉄骨が錆びます。

木造は、柱や梁で使われている木そのものは、実はしっかりしています。古い木造住宅で使われていた木は、再利用することが十分可能です。しかし、修理をこまめにしていないと、建物のあちこちが痛みます。一度に修理を業者に依頼すると、修理費が高くなります。修理を少しずつ放置していると、やがて投資が大規模化し手に負えなくなります。

新築マンションの浴室は、中古物件と、賃貸市場で競合すると、やはり強いです。どうしても中古物件は、新品の浴室に勝てないので、新築物件の成約率は、中古物件と比べると、高くなっています。

日本には欧米のような厳しい新築の建築規制がなく、このまま放置していると、日本の「住宅の使い捨て」に歯止めはかからない、というのが私の現場の実感です。

このままだと空き家はどんどん増えると思います。

しかし、このような日本の環境下でも、近い将来、中古物件が新築物件よりも流通量が増えると予想されています。個性あふれる魅力的な中古住宅が、まもなく次々と登場し日本人の価値観が変わる日が来ると思います。